ファイナンシャルプランナーの連載コラム


住宅取得資金の贈与の非課税限度額の見直し

<FP氏名>
名村 淳史

<資格>
CFP®認定者・一級ファイナンシャル・プランニング技能士
宅地建物取引主任者・二種証券外務員
NPO法人日本FP協会相談員

<略歴>
大学卒業後コンサルタント会社を経て、FP業界に。 ライフプランを中心としたFP 業務全般を担当している。官公庁、企業や大学、大手資格取得専門校等の教育研修をはじめ、ライフプラン、リタイアメントプラン、資金運用設計方法等のアドバイス及び提案を行なうほか、特に高齢者の任意後見制度に関する提案やアドバイスについても力を注いでいる。株式会社ノースアイランド取締役


住宅取得資金の贈与の非課税限度額の見直し 2010/02/03

今回は、昨年末に決定された税制改正大綱から、2010 年度に予定されている税制改正のうち、マイホームの税制について注目しておきたい点を確認しておきましょう。

一般に、贈与があった場合は毎年110 万円までの贈与であれば贈与税がかかりません。
さらに住宅の場合は暦年課税による500 万円の非課税枠が昨年導入され、今回の税制改正大綱では2010 年は1,500 万円、2011 年は1,000 万円へとこの非課税枠が拡大される内容となっています。

従って今年の場合では基礎控除額110 万円と合わせて1,610 万円まで住宅資金の援助が贈与税の心配をすることなくできることになります。当初、この非課税限度額500 万円を2,000 万円まで引き上げる動きもあったようですが、上記の通りとなりました。

税制改正大綱では、適用期限は2011 年12 月31 日までとされ、対象者も合計所得金額が2,000 万円以下に限定されています。また、誰からの贈与であるかについても注意が必要です。適用とされるのは贈与を受けた人の直系尊属(父母、祖父母など)からの住宅取得や増改築のための金銭贈与とされていますから、例えば夫であれば妻の両親から夫への贈与は対象になりません。

また今回の税制改正大綱では、相続時精算課税についても見直しがありました。この制度を利用すると65 歳以上の親から20 歳以上の子への贈与に対する非課税枠が2,500 万円になるというものです。住宅取得資金の場合には65 歳未満の親にも適用され、非課税額も1,000 万円上乗せされて3,500 万円まで非課税とすることができました。しかし今回の大綱では、この相続時精算課税制度の住宅取得における1,000 万円の上乗せの特例が廃止されることになっています(但し65 歳未満の親にも適用という年齢要件は2 年延長されます)。

この他住宅関連では、小規模宅地の特例の適用要件において、相続人が申告期限まで事業や居住を継続しない宅地等は適用対象外(現行は200 ㎡は50%減額)など見直しされています(平成22 年4 月1 日以降の相続が対象)。

これらの改正点は今後、国会審議を通じて正式決定されます。住宅資金についてご両親や祖父母からの援助を検討されている方は審議について確認しながら、じっくり考えて活用できるようにしておきましょう。